「賽銭」ってどういう意味? 賽銭箱の本当の目的とその由来。

賽銭箱の謎

 

お正月や観光でお寺や神社に行くと、賽銭箱が必ず置かれています。

いつもは何の気なしに「ご縁がありますように」とお賽銭を投げいれていますが、本来の意味をご存知でしょうか?

そしてそのお賽銭はどのように利用されているのでしょう?

賽銭箱にまつわる数々の不思議や疑問を紐解いていきます!

「賽銭」とはどういう意味?

そもそも「賽銭」とはどういう意味なのでしょうか?

「賽銭」の「賽」には神仏を祀る・お礼参りをするという意味があり、「賽銭」とは、お願いごとが成就した際のお礼として、神様や仏様に奉納する金銭のことを表します。

貨幣が一般流通していないふるくはお米や幣帛(へいはく)などをお供えしました。

幣帛とは神社などにおいて神様に奉献する、捧げものの総称です。

「みてぐら」「幣物(へいもつ)」などとも言います。

反物や衣服、武具、お酒などのことで、広い意味には神饌(しんせん)、つまり供物である贄(にえ)などを含みます。

文字をみたら一発でわかりますが、贄とは生贄などのことですね。

つまり、何かお願いごとをしてそれが叶ったとき、もしくは叶えるために昔の人は「賽(さい)」と呼ばれる財産寄与(捧げもの)をしました。

それが貨幣が流通する時代になってから、その捧げものはお金にかわり、それが「お賽銭」となったのですね。

 

何のために置いてあるの?

賽銭を必要とする説は、三つ、主なものがあります。

ひとつは今までの話の流れから予想できる通り、「お願いごとを聞いてもらう対価として支払う」という説。

日本の神様というのは海外の神様に比べて少し現金なところがあり、対価を支払うことによってようやくお願いごとを叶えてくれたりします。

そのため、しっかりお願いを成就してもらうために寄与するという説です。

もうひとつの説は、「自分の背負っている罪(原罪含む)を金銭に託して祓う」という説です。

こちらは賽銭箱のことを「浄罪箱」などとも呼びます。

前述の「日本の神様は現金」という話ともつながってくるのですが、その昔日本書紀の記述に「罪を素盞嗚尊(すさのおのみこと)に負わせて、贖罪の品々を科して差し出させた」というものがあります。

財産をあげるから私の罪を背負ってくれ、という思考です。

素盞嗚尊というと、勇猛果敢なヤマタノオロチの伝説が有名ですね。

天照大神(あまてらすおおみかみ)を怒らせて天岩戸にとじこもらせた張本人という記述もあります。

実は一説には、素盞嗚尊は「黄泉の国(根の国)」の神、となっています。

伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国に妻である伊弉冉尊(いざなみのみこと)を迎えに行き、そこから逃げ帰ってきた後に禊ぎをした際に生まれた神様だというのです。

この説では天照大神も月読命(つくよみのみこと)も「黄泉の国の神」とされています。

つまり、不浄の神に不浄(罪)を背負ってもらい、そのお礼として賽銭を渡すということなのです。

そして最後の説ですが、神社やお寺にある鈴の音と同じく、「硬貨を投げ入れる音で罪を祓う」という説があります。

そしてその「お賽銭」の行方ですが、基本的には神社やお寺を維持するために使用されます。

寺社にとっては貴重な収入源でもあるのです。

「賽銭箱」の由来

さて、なぜ「賽銭箱」が置かれるようになったのか?という謎です。

いにしえより、神仏にお祈りをする際には、五穀(稲、麦、粟、大豆、小豆もしくは稲、麦、粟、稗、豆)を紙に包んで奉納するというのが決まりになっていました。

それが貨幣が流通するにつれてお金を置いてくることが流行し、自然発生的に「賽銭箱」が生まれました。

一番古い記述は、戦国時代の僧侶である快元の日記「快元僧都記」に、1540年(天文9年)「散銭櫃(さんせんびつ)」なる箱が鶴岡八幡宮に置かれた、というものです。

その後、伊勢参りや本山詣が庶民に広がることにより、各所に賽銭箱を置くのが定着しました。

 

「賽銭箱」はどこで作ってるの?

賽銭箱は基本的に、神具・仏具を作っている会社が作成しています。

例えば三重県にある「西口神具店」(http://ise-miyashi.com/index.html) では、神棚などと一緒に賽銭箱を作成しています

賽銭箱の製作工程

全国各所にある神具・仏具を作成している製作所で作られているということですね。

現在では通販でも気軽に買うことができますし、作成するための製図なども公開されています。

賽銭箱型貯金箱などもありますので、ちょっと神様・仏様が身近に感じられる時代になったのかもしれません。

 

お賽銭に関する豆知識

気持ちよく参拝をするために 神社やお寺においてある賽銭箱、その不思議、疑問について少しでもお役に立ったでしょうか?

参拝の時に「お賽銭」は誰でも投げいれますよね。

それについてひとつ豆知識を。

「ご縁がつくように5円をいれるといい」や、「重々ご縁がありますように(10+10+5)で25円いれるといい」などなど色々言われているお賽銭の額。

これ、参拝の時に気にする必要は一切ありません!!

日本人がやたら縁起を担ぎたがる民族なので語呂合わせが生まれただけで、基本的に10円でも100円でも込めている気持ちが一緒なら、神様も仏様もお賽銭の額なんて全く気にしないのです。

それよりも、「自分は今日どんなお願いごとがあってきたのか」「自分はどこに住んでいる何という名前の人間なのか」を心の中で念じて、しっかりとお願いを届けることが大事です。

神社の場合は参道の中心を歩かないだとか拍手の数だとかマナーもたくさんありますが、大事なのは信仰心。

気持ちよくお参りして気持ちよくお願いごとを成就してもらいましょう!







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